京都橘2トップ小屋松&仙頭強行出場へ

 「全国高校サッカー選手権・決勝、鵬翔‐京都橘」(14日、国立)

 ともに初優勝をかける京都橘(京都)と鵬翔(宮崎)が13日、それぞれ埼玉県内と横浜市内で最終調整した。合計9得点をたたき出している京都橘のFW仙頭啓矢(3年)と小屋松知哉(2年)の2トップは、ともにケガを抱えているため全体練習後に軽めの調整にとどめたものの、強行出場へ意欲。第46回大会の洛北以来、京都府勢3度目の頂点をにらんだ。

 快進撃を支えてきた2人が姿を現したのは、全体練習後だった。5ゴールで得点ランク1位の小屋松と、1点差で2位の仙頭。小屋松は左ふくらはぎ、右ひざ、腰に強い痛みを抱え、仙頭は左ひざ裏を負傷中。手負いの2トップは、短い時間だったがボールを蹴り合って感触を確かめた。

 仙頭は、負傷という理由では初めての別メニューとなった。もともと、左ひざを痛めていたが、前日の試合で悪化。それでも、最後の一戦に向けて「痛みはあるけど、動けないことはない」と、気丈に言い放った。

 小屋松は、これまでの試合も痛み止めを服用してプレーしている。米沢監督は「前の2人にかかっている」と、点取りコンビに絶大な信頼を寄せている。「彼らもやりたいと思う。使います」と、起用を明言した。

 初Vとともに2人による得点王争いも過熱しているが、本人たちはいたって冷静。「勝つのが一番。それにともなって結果が付いてくればいい」(仙頭)。「チームが勝って、それに付いてくるプレゼント」(小屋松)。優勝&得点王へはどん欲にならず、京都人らしく“はんなり”と目指す。

 3年の仙頭は卒業後、東洋大に進学する。最初は合わないこともあったという最強コンビも、決勝をもって“解散”する。「思い切り楽しんで、それで勝てたら一番いい」と仙頭。悔いのない一戦で、初優勝をつかみ取る。

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