鵬翔・沢中“ケチャップ弾”出すゼ!
「全国高校サッカー選手権・決勝、鵬翔‐京都橘」(14日、国立)
宮崎県勢として初優勝がかかる鵬翔(宮崎)、京都府勢として第46回大会の洛北以来3度目の制覇に挑む京都橘(京都)は13日、横浜市内と埼玉県内で、それぞれ最終調整した。今大会無得点の鵬翔のFW沢中拓也(3年)はゴールを宣言。あこがれの選手、本田圭佑(CSKAモスクワ)が以前、ゴールについてケチャップを用いて例えたように“ドバドバっと”得点を量産する。
詰まったケチャップのままでは終われない。鵬翔の沢中は「点は取りたい。結果を出さないと何にもならない。悔しいので、次の試合はやろうと思ってます」と、自分自身を奮い立たせた。
ビッグマウス、結果へのこだわり、そして背番号は4。日本代表のエース・本田との共通点が多い。出身は同じ大阪・摂津市。沢中が同市立第三中出身で、近所にある第四中出身の本田を「シュート力もあるし、あこがれていた」という。昨年5月、本田が代表での背番号を4に変えた際には直訴して同じ番号をもらった。
182センチ、80キロの体格でポストに入り、味方を生かすプレーが持ち味。とはいえ、今大会全5試合で無得点だけに、FWとして納得できる成績ではない。準決勝では動きのパターンを意識するあまり、決定機に絡めずシュート0に終わった。「打たないと何も始まらない」と、決勝では、ある程度のエゴを出すつもりでいる。
大阪出身ながら、プロ野球では巨人ファンを貫く意志の強さを持つ。雨の予報にも「多少やったら涼しいくらいですよ。大丈夫です」と頼もしかった。
昨年9月、あこがれる本田はW杯アジア最終予選イラク戦で再三の決定機を逃した。その際、「ゴールというのはケチャップみたいなもので、出ないときは出ないけど、出るときはドバドバッと出る」と発言したが、沢中は「そんなに知らなかった」という。もっとも、点を取りたい気持ちは同じだけに「(決勝進出という)チャンスをもらえたので活躍したい」と、高校最後の舞台での爆発を誓った。