昨季、Ｊ１で初優勝した広島が１６日、安芸高田市の吉田サッカー公園で始動。昨季、最優秀選手で得点王のＦＷ佐藤寿人（３０）は、３年ぶり出場のアジア・チャンピオンズリーグ（ＡＣＬ）制覇に意欲をみせた。

　佐藤は「やれる自信はある。（アジアの）壁を乗り越えたい」と力を込めた。昨季、初出場したクラブＷ杯で手応えをつかんだ。５位決定戦でアジア王者の蔚山に３‐２で勝利。「広島の攻撃的サッカーは世界でも通用する」と自信を深めた。

　今オフ、チームは同大会に出場する浦和や仙台のように、即戦力選手の補強は行わなかった。選手層が決して厚いとは言えず、リーグ戦が開幕すれば常に良い状態を保つことは難しくなる。それでも「去年の航平（清水）やノリ（石川）のように若手を成長させる」。若手選手の底上げを図り、今季のスローガンである「一丸」で過密日程を乗り越える構えだ。

　初日はボール回しなど約２時間、軽めの練習で終えた。初戦は２月２７日（広島ビッグアーチ）のブニョドコル（ウズベキスタン）。「もう１つ、ユニホームに星を付けたい」。エースが今季も広島を熱くする。