徳島、悲願J1昇格へ純白のふな出
J2徳島は17日、板野郡板野町の徳島スポーツビレッジで新加入10選手の会見を行った。昨季15位からの巻き返しに向け、磐田からDF千代反田充(32)、東京Vから柴崎晃誠(28)ら経験豊富な選手を補強。就任2年目の小林伸二監督(52)は「たくましく、強いチームをつくって、J1昇格に挑戦したい」と宣言した。会見後には、大雪に見舞われる中での今季初練習。想定外の始動となった。
大粒の雪が舞い、冷たい風が吹きすさぶ。いつの間にか、緑のピッチがうっすらと白く染まった。たまらず小林監督が練習打ち切りを指令。J1昇格を目指す徳島が、冬の嵐の中で始動した。
「寒かったですねえ。まさか雪が降るとは…。びっくりしました」。思わぬ悪天候に、小林監督も苦笑いだ。午後3時半から始まった今季初練習。当初は2時間の予定だったが、ボールを使ったメニューを取りやめて30分早く終了した。
出鼻をくじかれた格好となったが、指揮官からは笑顔が絶えない。「今年のチームは粒がそろった。特に中央のラインに安定感のある選手が入った」。昨季15位からの巻き返しへ、補強に手応えを感じている。
センターバックには、磐田からDF千代反田が加入。J1通算164試合出場の豊富な経験が、昇格を目指すチームに大きな力を与えるはずだ。東京Vからはパス能力とミドルシュートが武器のMF柴崎を獲得。広島からは、若きドリブラーFW大崎淳矢が加わった。昨季J1得点王・佐藤寿人のプレーを間近で見てきた21歳は「競争に勝ち抜いてレギュラーに入り、得点に絡む仕事をしたい」と意気込み十分だ。
この日午前には、鳴門市の大麻比古神社で必勝祈願を行った。チームを代表して、DF斉藤大介が絵馬に「J1昇格!」と力強く書き記した。悲願達成への長い戦いへ、チームの心はひとつにまとまっている。