京都橘・仙頭PK戦で外して号泣
「高校サッカー選手権・決勝、鵬翔2(PK5‐3)2京都橘」(19日、国立)
どちらが勝っても初優勝となる対戦で、鵬翔(宮崎)が2‐2で迎えたPK戦で京都橘(京都)を5‐3で下し、初優勝を果たした。
ヒーローになるはずだった京都橘・仙頭は、泣きじゃくった。1‐1の後半19分、小屋松のパスを滑り込みながら押し込み、一度は勝ち越しとなるゴールを決めていた。だが、1番手として臨んだPK戦では、無情にもゴールポストを直撃。「僕の力不足で迷惑をかけてしまって本当に申し訳ない」。敗戦の責任を1人で背負い込んだ。
米沢監督が赴任した00年は12人だけの同好会。始めは、監督、選手ともに学内でスカウト活動にいそしんだ。手作りのチームは、2年目でようやく公式戦初白星。そこからわずか10年で、全国制覇にあと一歩のところまで上りつめた。
1年間コンビを組んだFW小屋松と2人で得点王に輝いたが、仙頭に笑顔はなかった。後輩に伝えた言葉は「絶対ここに戻ってきて全国制覇してほしい」。自身がかなえられなかった夢を託した。