がん闘病の鈴村支援へ会場外で募金活動
「キリンチャレンジカップ、日本3-0ラトビア」(6日、ホームズ)
サッカーの国際親善試合、日本‐ラトビア戦が行われた会場の外で、がんと闘病中の元フットサル日本代表鈴村拓也(34)=Fリーグ・デウソン神戸=を支援するための募金活動が行われた。募金は日本サッカー協会の提案で行われ、集まった金額は全て支援基金に寄付される。鈴村は昨年12月9日に上咽頭がんであることを告白し、現在も神戸市内の病院に入院中。病床から、恩返しの意味も込めて再びピッチに立つことを誓った。
寒空の下で主将の原田、岡崎、西谷、須藤、江藤の5選手が「僕たちの仲間が、がんと闘っています!!」と声を張り上げた。JFAの提案により実現した募金活動。原田は「Fリーグはもちろん、Jリーグの方も協力してくれて、サッカーファミリーの力はすごい」と感謝の言葉を口にした。
病床の鈴村は、クラブの板東広報を通じて「日本代表の試合に際して、このような募金活動をしていただき、本当にうれしく思います。今、自分は厳しい状況ですが、乗り越えられない壁はないと思って頑張っています。必ず復帰して、皆さんに恩返しできるようにします」とコメント。もう一度、元気な姿を見せることを誓った。
昨年12月9日に行われたFリーグの試合後、会場で「上咽頭がんと診断されました」と自ら公表した。そこからは、抗がん剤や放射線治療を受ける日々。近日中に3回目の抗がん剤投与も予定されている。同広報によると、病状は良くなってきているが、体調によっては、しゃべることもできない日があるという。
がんとの闘病経験がある塚本泰史氏がアンバサダーを務めるJ1大宮も、12月中旬から1カ月半にわたって募金を展開。約70万円を基金に寄付した。この日は、Fリーグの松崎COOが鈴村の見舞いに訪れるなど、周囲のサポートが力になっている。支えてくれた人々への恩返しの意味も込めて、鈴村は必ずピッチに舞い戻る。