佐々木監督、U19代表コンビを絶賛
サッカー日本女子代表・なでしこジャパンの佐々木則夫監督(54)が11日、U‐19日本代表候補のFW田中美南(みな)(18)=日テレ=とFW道上彩花(18)=常盤木学園、INAC神戸に入団=を、3月6日に開幕するアルガルベ杯(ポルトガル)の代表候補に考えていると明かした。大分市内での合同合宿最終日に行った紅白戦で2人はなでしこジャパンのチームに臨時昇格。それぞれシュートも放ち、飛び級招集を猛アピールした。
大分名産の関サバ、関アジばりにイキのいいヤングなでしこの登場だ。紅白戦で“なでしこジャパンデビュー”を果たした田中美と道上に佐々木監督は「良かったよ」と一言。真剣な表情で指導を受けた2人は、引き揚げ際に小さくハイタッチをして喜びを表現した。
15分間の紅白戦に2本出場した。170センチ、65キロという体格の道上は、パワーでDFを抑えながらシュートを放った。田中美も持ち味のドリブル突破を試み、枠を外しはしたがミドルで得点への意識をアピールした。無得点ながら2人とも指揮官の目にとまった。
当初はアルガルベ杯の構想に入っていなかった。佐々木監督は「U‐19からはいい(呼ばない)かなと思っていたんだけど比較的いい。伸びてくる時に経験させるのも力になるのかな」と方針転換。「ぶっちゃけ言えばアルガルベに行くだけの力はある」と明言した。合宿を通じて2人のやる気を感じ取った。
U‐19日本代表のチームづくりを考慮し、担当の吉田監督と相談するというが、2人の評価は変わらない。「道上選手は(高校の)選手権で試合を継続してやっているのでコンディションがいい。美南選手はとにかくボールを失わない。シャープだし、ゴールへの意識もある」と絶賛した。
アルガルベ杯の登録メンバーは23人。FW永里(ポツダム)を含む海外組6人を招集する方針だ。今合宿になでしこジャパンとして招集された8人を“当確”とし、GKも考慮すると残る枠は7人ほどしかない。代表経験のない中堅選手にもチャンスを与えたい佐々木監督は「悩みの種が大きくなりました」。新戦力発掘が目的の大分合宿で、予想以上の成果が上がった。