仙台&鹿島の被災地両チームが黙とう
「J1、鹿島3‐2仙台」(9日、カシマ)
東日本大震災から2年の節目を前に、ともに被害を受けた仙台と鹿島のイレブンがさまざまな思いを背負ってピッチに立った。特別な意味を持つ一戦は、両チーム計36本ものシュートが飛び交った末、鹿島が制した。
試合前にマッチコミッショナーと両監督が出席したミーティングでは「勇気、希望、楽しさ、喜びを与えよう」と確認。キックオフ前には犠牲者への黙とうがささげられた。被災地から招待された小学生が観戦する中、警告が1枚も出ないフェアな戦いに、鹿島の柴崎は「子どもたちにいい試合を見せられた」と胸を張った。
この2年間、復興支援活動を続ける小笠原は「サッカーが発信できる力はものすごく大きい。復興の力になっていければ」との思いを込めた。仙台の手倉森監督は「サッカーの楽しさを伝えられた」と、この試合の意義を強調した。