昨季王者のサンフレ初星、新潟に辛勝
「J1、新潟1-2広島」(9日、東北電)
昨季王者の広島が新潟を2‐1で退け、初白星を挙げた。後半30分に石原が先制点をマーク。一度は追い付かれるも、後半39分に千葉のゴールで勝ち越した。
昨季王者の広島らしい、パスを回して切り崩すサッカーを最後まで出せなかったが、粘る新潟を何とか振り切った。今季リーグ戦2戦目で白星を挙げた選手たちの顔には安堵(あんど)の笑みが広がった。
森保監督が「内容は別としてアウェーの難しい戦いで勝利できてよかった」と評したように納得の内容ではなかった。前半21分に退場者を出した相手は専守防衛に徹した。広島の攻撃陣はがっちりとマークされ、ボールを支配しても縦への推進力を欠いた。ここで活路となったのがセットプレーだった。
後半30分、左CKから石原がオーバーヘッドで蹴り込んで先制。36分に同点とされたが、その3分後、森崎浩の右FKを石原がつなぎ、遠いサイドの千葉が頭で押し込んだ。千葉は「早く1勝が欲しかった。なかなか相手を崩せなかったが、諦めずにゴールに向かっていけた」とうなずいた。
昨季15位で残留した格下相手の辛勝でも、開幕戦を落として焦りのあったチームには白星が何よりの良薬となった。森崎浩は「勝ち点3を積み上げることで、自信を持って落ち着いて試合を進められる」と力強く話した。