C大阪15年ぶり開幕連勝や 柿谷連発
「J1、甲府1ー2C大阪」(9日、中銀スタ)
C大阪が甲府を2‐1で下し、1998年以来15年ぶりとなる開幕2連勝を飾った。前半6分にエースのMF柿谷曜一朗(23)が、2試合連続ゴールを決める活躍でチームを勝利に導いた。
背番号8がまたもネットを揺らした。前半6分、FW杉本のパスを受けたMF柿谷が右足を振り抜く。ゴール上に突き刺さる先制弾。「(試合の)最初なんで、行ったろと。いい感じに足に当たりました」と喜んだ。
チームでは、98年の森島寛晃氏(現C大阪アンバサダー)以来となる開幕2試合連続ゴール。また、甲府の城福監督とは、07年のU‐17W杯で監督と選手の間柄。相手の連続不敗記録を25で止めてみせ、かつての“恩師”に自身の成長を示すことができた。
今季から背負う8番へのこだわりは私物にも表れている。バッグと腕時計には大きく「8」がデザインされている。muta(ムータ)というブランドで、「変化」「脱皮」を意味するイタリア語。今季の柿谷を象徴し、「8」には「無限大」という意味も込められ、「かっこいいでしょ」と柿谷は誇らしげだ。
得点だけではない。この日は気温25度を超える暑さの中、左足首を痛めながらも前線から激しくボールを追った。クルピ監督は「守備でも2回決定的な仕事をしてくれた」とエースの献身に目を細めていた。
指揮官は「曜一朗を正しく評価をするためには、シーズン終了まで待たないといけない。素晴らしいシーズンを送れる可能性はある」と期待を寄せる。かつては早熟の天才ともてはやされた柿谷にとって、本領を発揮するシーズンが始まった。