大宮もう残留決定?前田の呪い封印
「J1、磐田0-1大宮」(9日、ヤマハ)
大宮が磐田に1‐0で競り勝ち、今季初勝利を挙げた。磐田の日本代表FW前田遼一(31)がシーズン初得点を決めた相手は6年連続でJ2に降格しているだけに、大宮にとっては安どの白星となった。
これでJ1残留確率は100%?前田に得点させず、主将のDF菊地の決勝点を守り切って、今季の初白星をつかんだ大宮。しかも、前田がシーズン初得点を決めると相手チームはJ2に落ちる“都市伝説”が大きな注目を集めていただけに、デスゴール回避という最大のミッションを達成してみせた。
我慢の勝利だった。前半は磐田のFW金園に何度もDFラインの裏を取られて、36分には右ポストを直撃するシュートを打たれた。しかし、ピンチをしのぐと後半からシステムを4‐2‐3‐1から4‐4‐2に変更。功を奏して、前田、金園の2トップにほとんどチャンスを与えず、14分に右CKから菊地が値千金のヘディングを決めた。33分に前田が交代でピッチから退くと大宮サポーターからは大歓声が上がった。
ベルデニック監督は「まだ足りない部分はあるが、勝ったことには満足している。降格争いをするのではなく、上位を目指していかねばならない」と納得の表情。GK北野も「(前田のゴールは)試合中は気にしてなかったが、取られなくて良かった。もし、入れられたらシーズンの最後までずっとレッテルを張られますからね」と、完封にホッとした様子だった。
開幕戦の名古屋に続いて、ジンクスをクリア。デスゴールの恐怖を解いた大宮は上だけを見て戦う。