レーザー攻撃に日本「抗議文書」提出

 前半、相手FKのとき顔にレーザー光線のようなもので妨害を受けるGK川島(共同)
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 「W杯アジア最終予選、ヨルダン2‐1日本」(26日、アンマン)

 引き分け以上で5大会連続のW杯本大会出場が決まるサッカー日本代表は、ヨルダンに1‐2で敗れ、W杯切符は6月4日のオーストラリア戦(埼玉)までお預けになった。1‐2で迎えた後半26分、日本のPKの場面でキッカーのMF遠藤保仁(33)=G大阪=がスタンドから緑色のレーザー光線のようなものにさらされた。GK川島永嗣(30)=スタンダール=も同様の妨害を受け、日本協会はAFC(アジアサッカー連盟)に抗議文を提出した。試合後、各選手は所属チームの元へ向かい、アルベルト・ザッケローニ監督(59)らスタッフや国内組は27日夜、成田空港に帰国した。

 逆転ムードが一瞬でしぼんだ。香川のゴールで1‐2と1点差に迫った後半26分、DF内田がペナルティーエリア内で倒されると「PK職人」の異名をとる遠藤がキッカーとして歩み出た。

 集中を高めていると、何やら緑色の光が顔の周りにちらついた。レーザー光線とみられる。目に当たれば視力障害や、失明の可能性もある卑劣な行為に動じずゴール右隅を狙いすましたが、横っ跳びした相手GKシャフィに防がれる。結果として絶好の同点機を逃してしまった。

 レーザー光線の攻撃を受けていたことを「知っていましたよ」と振り返る遠藤は「気にはしなかった。影響は特にないと思います」と言い訳にはしなかった。今回と同様にレーザー攻撃を受けながらPKを成功させた08年W杯アジア最終予選バーレーン戦の再現はならず。「自信のあるところにけりました。コースも悪くなかったので、読まれていたのかな」と淡々と語った。

 遠藤だけではなく、川島も相手FKのピンチなどで光線の標的にされた。川島も「自分としてはそんなに気にしないようにはしましたけど」と直接的な影響を否定したが、観戦した日本協会の大仁邦弥会長は「抗議文を出すようにしている」と、試合直後にAFCへの抗議文書を提出し、不快感をあらわにした。

 あと勝ち点1の状況は変わらない。遠藤は「ホームで決められるチャンスなので」とオーストラリア戦に目標を切り替えた。成田に帰国後も「(Jリーグへの影響は)問題ないです。レーザー光線?大丈夫ですよ」と話した。W杯で勝つチームになるために、どんな試練も乗り越えていく。

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