柿谷“負けないん弾”でC大阪3月不敗
「J1、C大阪1‐1仙台」(30日、長居)
C大阪が仙台と1‐1で引き分け、開幕からの連勝が3で止まった。先制されたC大阪は後半6分、FW柿谷曜一朗(23)の今季3点目のゴールで同点に追い付いたが、勝ち点10で3位に後退した。磐田‐鳥栖は3‐3で引き分け、鳥栖のFW豊田陽平(27)がハットトリックを達成。横浜MはFC東京との接戦を3‐2で制し、開幕4連勝の勝ち点12で首位を守った。浦和は新潟を退け、C大阪とともに勝ち点10で2位。広島はFW佐藤寿人の活躍で清水に快勝。大宮は鹿島を下し、昨季から15試合連続負けなし。
引き分けを告げるホイッスルが鳴り響く。多くのチャンスを得ながらもあと1点が奪えず、クラブタイ記録となる15年ぶりの開幕4連勝は消えた。仙台には09年4月の勝利を最後に11試合連続未勝利となった。試合後、クルピ監督は「足りなかったのは決定力。ゴールを決めないと勝利には値しない。引き分けは妥当」と振り返った。
今季初めて先制を許した。前半32分、相手クロスにDF丸橋が対応。「迷ってしまった」というヘディングがそのままゴールに吸い込まれ、痛恨のオウンゴールとなってしまった。
劣勢をはね返したのはやはり背番号8だった。後半6分にトップスピードでパスを受けた柿谷は、ワンタッチでDFの逆を取り左足を振り抜く。「あのコースに蹴ったら入ると思った」。強さはないものの絶妙にコントロールされたシュートが、GK林の左手指先をかすめゴール右隅に吸い込まれた。公式戦4試合ぶりとなる今季3点目にも「1点取っても勝てていない。DFが体を張ってくれているのに、応えないと申し訳ない」。
後半40分には今季初の途中交代となった。開幕から5試合すべての公式戦にフル出場してきたエースの疲労を考慮した側面もあるが、「監督の要求することができていなかったから」と口をつくのは反省ばかりだ。
ただ、負けはしなかった。首位と勝ち点2差の3位に後退したものの、公式戦6試合無敗、3月を負けなしで終えた。咲き誇る長居の“桜”。見ごろはまだまだ続く。