横浜M首位陥落 ラストプレーで失点
「J1、横浜M1‐1甲府」(27日、日産ス)
横浜MはMF中村俊輔(34)のゴールで先制したものの、後半ロスタイムの失点で甲府と1‐1で引き分けた。開幕からの首位を大宮に明け渡し、2位に後退した。3位の浦和は清水に0‐1で敗れ、2連敗。鹿島は新潟に3‐2で競り勝ち、4位に浮上した。FC東京は川崎に快勝し、6位に上がった。磐田は湘南を退け、初勝利。
よもやのロスタイムでの失点で、横浜Mが開幕からキープしてきた首位を明け渡した。DF青山の同点弾に、まるで勝ったかのように喜ぶ甲府の選手とサポーターを見ながら、ぼう然と立ちつくすしかなかった。
「最後のワンプレーで勝ち点3がスルリとこぼれ落ちた。残念だし、もったいない。ただ、下を向くゲーム内容ではなかった」。樋口監督は懸命に前を向いた。
前半4分、MF中村の無回転系のFKを相手GKがキャッチミスして先制。エースがJ1タイ記録となる16本目の直接FKを突き刺し、ディフェンス陣は強固な守備で甲府の攻めを封じ込めた。終盤には長身DFファビオを投入して逃げ切り態勢に入ったが、ファビオのクリアが浅く、ロングスローから失点のきっかけをつくってしまった。
前節の新潟戦の初黒星に続き、追いつかれてのドローと逆風にさらされている。DF栗原は「開幕からの勢いみたいなものが若干止まったかな。切り替えるしかない」と厳しい表情。好調だったFW斎藤がケガで離脱、中盤を支えるMF兵藤、中町にも疲れがたまってきている。
「コンディションを整えて、今までやってきたことをやるだけ」と中村。首位奪回へ、横浜が早くも踏ん張りどころを迎えた。