大宮に仙台の壁 無敗記録21で止まる
「J1、仙台2-1大宮」(11日、ユアスタ)
首位大宮は仙台に1‐2で敗れ、昨季からの連続負けなしのJ1記録が21試合でストップした。Jリーグ開幕20周年記念試合として開催された浦和‐鹿島は、浦和が3‐1で制した。横浜Mは名古屋に2‐1で逆転勝ちし、5試合ぶりの白星で2位を守った。川崎はFW大久保嘉人(30)の2得点でC大阪と2‐2で引き分けた。柏は磐田に1‐0で勝って2連勝。
大宮の不敗神話が、杜(もり)の都で崩れた。昨年8月25日、最後に敗れた因縁の仙台に再びやられた。連続負けなしのJ1記録が21試合で止まり、連勝は7でストップ。敗戦を告げるホイッスルを聞くと、イレブンは手を膝にあて、約9カ月ぶりの黒星にうなだれた。
仙台には通算で10勝8敗4分けと勝ち越しているものの、J1で対戦するようになった10年以降に限れば1勝4敗1分け。“天敵”を前に、ベルデニック監督が「相手のアグレッシブさに主導権を握られた」と振り返ったように、前半から激しいプレスに持ち味を消された。
前半7分、セットプレーからFW赤嶺に先制を許すと、同44分にはFWウイルソンの個人技に圧倒されて失点。ペースを取り戻した後半20分にFWズラタンのゴールで1点を返したものの、反撃もそこまでだった。
指揮官は「これで余計な雑音や重圧から解放され、よりプレーに集中できるようになる」と、敗戦を糧にする考えを強調。GK北野は「記録が途切れて、あらためてすごいことをやったんだなと思う。ただ、負けないとどんどん研究されるし、ここで負けて、ちょっと研究されるぐらいで済むかな?」と前を向いた。
記録は途絶えたものの、首位を快走中。クラブ史上初のJ1ひとけた順位どころか、アジア・チャンピオンズリーグ出場、そして優勝も十分に狙える位置にいる。築き上げた金字塔を糧にして、大宮が再び走りだす。