東京V・高原ロスタイム弾!神戸を撃破
「J2、東京V2-1神戸」(12日、国立)
東京Vが首位の神戸を2‐1で破った。元日本代表FW高原直泰(33)が先制のPKと後半ロスタイムに決勝弾を決める2ゴールの活躍を見せた。東京Vは勝ち点を21として8位に上がった。神戸は勝ち点30のまま。G大阪は福岡を下して同27とし、栃木と引き分けた長崎を抜いて2位に浮上した。千葉は富山に競り勝って4位に上がった。横浜FCは愛媛と引き分け、ベンチスタートのFW三浦知良は出場しなかった。
ベテランが劇的勝利を呼んだ。東京Vは、33歳の元日本代表FW高原が、先制弾と決勝弾を決める大暴れ。首位・神戸から勝ち点3を獲得した。
1点目は前半18分。「自分らしさが出た」というドリブル突破でPKを獲得し、自ら決めた。2点目は1‐1の後半ロスタイム。「最後に必ずワンチャンスが来ると思っていたので、体力を残していた」という、ベテランの勘が生んだ。同点に追いつかれ、劣勢の中で訪れたカウンターのチャンス。右サイドからのクロスを、ゴール前で胸トラップし、ノーバウンドで右足を振り抜き、鮮やかに決めた。
試合後は、観戦に訪れた豪ウェスタン・シドニー・ワンダラーズの元日本代表MF小野伸二が祝福。高原と同じ33歳で、日本代表でともに戦った仲の小野は「1点目は持ち味が出た。2点目は、いいボールが入ったが、よく反応した。」と評価し、「活躍を見ると、こっちも、またサッカーをやろうって気持ちになる」と、刺激を受けていた。
今季、J1清水から移籍した高原は、Jリーグでは11年5月以来となる1試合2得点。国立での得点は02年10月以来だ。だが、群を抜く経験と実績の持ち主は「歴史のある国立でゴールを決めたのは最高ですが、未熟なチームを強くしていく作業をしているので、反省する部分も山ほどある」と、チーム全体を見据え、気持ちを引き締めた。