「Ｊ１、広島５-１甲府」（１８日、Ｅスタ）

　広島はＦＷ佐藤寿人のハットトリックで甲府に圧勝した。

　点取り屋の本領を存分に発揮した。２００６年９月以来４度目のハットトリックを達成した広島の佐藤は「取れる時には取れるもの」と貫禄たっぷり。Ｊ１通算１２６得点とし、ウェズレイ（名古屋など）を抜き、歴代４位のマルキーニョス（横浜Ｍ）に並んだ。

　守備の隙を突かれて先制された直後の前半５分だった。相手クリアボールに素早く反応し、利き足ではない右足で豪快に蹴り込んだ。ホームに漂いかけた嫌な雰囲気を瞬く間に吹き飛ばした。

　２点目は後半３０分。鋭い突破で相手ファウルを誘い、ＰＫを得た石原から「蹴ってください」と託された絶好機を冷静にものにした。その７分後には石原、青山とつないだパスをゴールに流し込んだ。嗅覚を働かせた得点に、森保監督も「ストライカーのお手本のようなプレー」と絶賛した。

　昨季はＪ１最多２２ゴール。３１歳の今季も９得点とＪ２時代を含めた１０シーズン連続の２桁得点は目前。存在感が高まる大黒柱は「昨季のようにシーズン中断前に達成し、チームも上位に」と２５日の湘南戦へ意気込んだ。