浦和6発爆勝 興梠、正真正銘弾
「J1、浦和6-2鳥栖」(18日、埼玉)
3位の浦和は6‐2で鳥栖に大勝し、勝ち点23とした。11日の鹿島戦での決勝点がオフサイドと日本サッカー協会に認定されたFW興梠慎三(26)が正真正銘のゴールを決めた。
正真正銘のゴールを見せつけた。興梠は後半20分、右サイドのMF平川からのクロスを頭でたたき込んだ。集まった浦和イレブンに何度もはたかれる手荒い祝福を受けた。得点の瞬間は場内の大型スクリーンにも、オフサイドではない位置から飛び込む姿が、しっかりと映し出された。
ケチのついた前節11日の鹿島戦の決勝点と同じ頭で決めた。試合から3日も過ぎた14日に、日本サッカー協会が「オフサイドが正しい判定だった」と釈明する異例の事態。鹿島戦の直後は「ラッキーなゴールでした」と笑顔だった興梠は口をつぐんでしまった。
クラブ側も「興梠が出した判定じゃないので、この件については取材に応じられない」とかん口令を敷いた。日本協会が「微妙な判定の際は場内リプレーを流さないで」と、運営側へ責任転嫁する要請を出したこともあり憤りを隠さないクラブ関係者もいた。
前半には果敢なドリブル突破で阿部の先制PKを獲得し、正真正銘のゴールも含めて勝利に貢献。今季はここまで決定機を外すことが多かったが、「ああいうチャンスを決められてよかったです」と視察した日本代表のザッケローニ監督へ存在感をアピールできた。
チームはMF矢島のプロ初得点などで2005年10月15日、7‐0で勝利した柏戦以来となるリーグ戦6得点。その起爆剤は間違いなく興梠だった。