本田が劇的同点PK!世界最速W杯切符

 「W杯アジア最終予選、日本1-1オーストラリア」(4日、埼玉)

 ザックジャパンが、オーストラリアと1‐1で引き分け、世界最速で5大会連続5度目の本大会出場切符を手にした。日本は後半36分に先制を許したが、ヨルダン戦の欠場から復帰したMF本田圭佑(26)=CSKAモスクワ=が自ら得たPKを決めてドローとした。予選を勝ち抜いた過去3度はいずれも国外での試合で出場を決めており、ホームで初めてW杯出場権をつかんだ。もう1試合はイラクがオマーンに敗れ、日本の1位が決まった。

 まるで誰かが書いた脚本に沿うように、遙(はる)かなるブラジルへ向かう旅路は完結した。歓喜に導いたのは、やはり金狼の左足だった。

 その瞬間、6万2172人の視線を完全に集めた。1点を追う、後半45分。自身のクロスがハンドとなり、PKを獲得すると、MF本田は腹をくくった。ふっとため息を吐き、ゴールを見据える。強烈に放たれた一撃は、ゴールど真ん中に吸い込まれた。「ラッキーな形のPKでしたが、ど真ん中蹴って止められたらしゃーない、と」。持ち前の強心臓で、5大会連続となるW杯切符獲得を決めた。

 「常にゴールを獲るイメージで試合に臨む。それがオレのスタイル」と語るほど、時には異常なほどストイックに得点へこだわる。ゴールへの渇望をプレーで前面に押し出す本田は、エゴイストにも見えるが、その一方で仲間やチームに対して熱い一面も持っている。

 2011年のアジア杯(カタール)で優勝を決めた後、本田はこう話していた。「オレはチームを個人で救えるプレーがしたいんですよ」。日本が優勝し、自身はMVPにも輝いたが「見せたかったプレーができずに、悔しかった。理想は“オレが優勝させた”っていうぐらいの大会にしたかった」。この日の決勝点でカズを超え、最終予選では歴代最多の5得点に。大黒柱として勝敗を決するような存在になりたいのは、チームを救いたいという本田なりの献身性がある。

 ロシアでのカップ戦から中2日となったこの日は、得意のFKも3連続で不発。それでも、強引なシュートよりもパスを散らす司令塔として黒子に徹し、チームとしての栄光をたぐり寄せた。

 ただ、満足にはほど遠い。試合後には取材エリアを「しゃべらないっすよ。お疲れさまでした」とつぶやいただけで通過した姿は、自身の理想とのギャップを悔やんでいるようにも見えた。ヒーローインタビューで語った「みなさん期待していないかもしれないですけど、コンフェデ杯は優勝するつもりで行く」という偽らざる本音。飽くなき向上心をたぎらせる金狼の究極の目標である「W杯優勝」に向け、夢のシナリオは続いていく。

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