本田、移籍で「格」を日本に注入する

 「コンフェデ杯・1次L、日本1-2メキシコ」(22日、ベロオリゾンテ)

 1次リーグ敗退が決まっていたA組の日本(FIFAランク32位)はメキシコ(同17位)に1‐2で敗れ、3連敗の同組最下位で大会を終えた。全敗は初出場した前身大会のキング・ファハド杯95年大会以来の屈辱となった。MF本田圭佑(27)=CSKAモスクワ=は攻守にわたる個の力不足を指摘。さらには自身のビッグクラブ移籍で、チームに“格”を注入することを誓った。

 両膝に手をやり、敗戦を、大会3連敗を受け入れた。ユニホーム交換や握手をする選手の群れには目も向けず、のっしのっしと、ベンチへ引き揚げていった。取材エリアに姿を見せた本田からは他者を圧倒するようなオーラは消えていた。

 3連敗で大会を終えることについて、「結果に関しては不本意ですし、でも現実ですし。人のせいではなく、自分にふりかかるものと思っています」と、自分の力不足を恥じた。その上で、以前から提唱する個の力不足について指摘した。

 「ディフェンスの個という部分をクローズアップすべきやと思っていて。こっちとしては完璧にはめて蹴らせているつもりでも、それをキープされてしまうとか。そうなってくると必然的に前からいっている分、間延びするし」と、ボールを取るべきところで取れていない守備をはっきりと批判した。

 オーストラリア戦翌日の公開説教にも似た激白だが、「うちが苦し紛れに(パスを)入れたときはほとんどつぶされるわけで…。それを逆にキープしないといけないのかもしれない」と、攻撃陣の力不足も認識している。自己採点も「8割9割できればむしろ合格点やと思うし、今は5、6割」と辛口だった。

 イタリア戦のように勝ち切れないのはチームや選手の格が足りないからだとみている。今夏、ACミランなどビッグクラブへの移籍話が浮上している。「(実現すれば)計り知れない成長が待っていると思います。僕は環境先行型ですから。そういうチャンスはあるというのを意識しながら、8月まで休みます」と、自分の移籍で「格」を日本に注入することを誓った。

 組織はほぼ限界まで磨きをかけた。残り1年、本田は謙虚に個を磨く。

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