スペイン死闘制す!カシリャス魂の完封

 「コンフェデ杯・準決勝、スペイン0(7PK6)0イタリア」(27日、フォルタレザ)

 W杯王者のスペインが0‐0からのPK戦を7‐6で制し、初めて決勝に進んだ。30日(日本時間7月1日)、リオデジャネイロでの決勝で3連覇を狙うブラジルと対戦する。両チームとも延長でシュートがポストに当たるなど、好機を生かせず得点できなかった。PK戦でイタリアは7人目のボヌッチが外し、スペインは全員が成功した。イタリアはウルグアイとの3位決定戦(30日・サルバドル)に回った。

 7人目のキッカー、ヘススナバスのPKがゴール左隅に決まった瞬間、スペインイレブンが一気に駆け出し、喜びを爆発させた。120分の死闘、それも攻め合いながらの緊迫したスコアレスドロー。決勝への道を切り開いたのは守護神・カシリャスだった。

 守勢に回っていた前半に決定的なセーブを連発して得点を許さず、イタリアに傾き掛けた流れを引き寄せた。前半17分、縦パスに抜け出したDFマッジョのヘッドを鋭い出足で阻止。同36分にもマッジョのダイビングヘッドをはね返した。

 所属するレアル・マドリードではシーズン中にモウリーニョ前監督との確執が表面化し、途中から先発落ち。左手親指付け根の骨折が重なり、復帰後も出番がないまま、今大会を迎えた。

 「泣いたし、眠れない夜もあった」

 それでもデルボスケ監督の信頼は変わらず、レギュラーと主将の重責を任された。そしてこの日、真価を発揮し、昨年の欧州選手権決勝で大敗(0‐4)したリベンジに燃えるイタリアを完封した。

 両ゴール前ではスリリングな展開が続いた。その中で圧倒的な存在感を示した主将GKは試合後、「本当に厳しい試合だった。PKはくじのようなもので、今回は僕らに運があった」と振り返った。

 W杯王者で欧州選手権2連覇中の「無敵艦隊」にとって、コンフェデ杯は残された唯一のタイトル。笑顔を取りもどした守護神は「決勝進出はスペイン国民にとって快挙だよ。決勝で戦うブラジルは強く、われわれは(前日に決勝進出を決めた)相手よりも休みが1日少ない。体力を回復して挑みたい」と静かに闘志を燃やした。

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