カズ16秒で最年長弾 ネイマール意識
「J2、横浜FC3-1栃木」(3日、ニッパ球)
横浜FCのFW三浦知良(46)がホームの栃木戦に先発し、試合開始16秒で昨年5月27日の鳥取戦以来となる今季初得点を決めた。自身のJ1J2通算年長得点記録を45歳3カ月1日から46歳4カ月7日に更新。ブラジル代表FWネイマール(21)を意識した左足の一撃で、チームの3連勝に貢献した。また、MF遠藤保仁(33)とDF今野泰幸(30)の両日本代表コンビが復帰したG大阪がJ2新記録となる8得点で岐阜に大勝した。
相手にボールを触らせない電光石火の一撃だった。三浦はキックオフからゴール前へ攻め込むと、左サイドを崩したFW大久保から鋭いセンタリングが入った。右足でのトラップで相手DFを振り切ると、左足でゴール上部へ豪快にシュート。ネットに突き刺した瞬間、時計は試合開始から16秒を示していた。
両手を振り上げ喜びを爆発させると、ベンチに駆け込み山口監督とがっちり抱き合った。代名詞のカズダンスは「始まったばかりだったから頭になかった」と封印。V川崎時代の96年11月6日の市原戦で決めた開始13秒弾に次ぐ速攻で勝利に大きく貢献した。
「シュートは…、ネイマールですね」。試合後は照れくさそうに振り返った。コンフェデ杯決勝戦で決めた左足の豪快なシュートを何度も見て得点のイメージをつくり上げた。試合開始直後という意味では、日本戦の得点とも共通する。「あの場面で決め切れるというのは世界レベル」と25歳も年下のネイマールを見習い、思い描いたゴールだった。
「今季初のシュートで初ゴール。初得点できたのはよかった」。先発は今季4試合目。後半16分にMF内田と交代した際には、サポーターから総立ちの拍手で出迎えられた。コンフェデ杯を圧倒的な強さで3連覇したブラジルを見て、「あれを見たら僕らはどれだけの努力と練習をしたらいいんだろう。毎日を大切にやっていかないといけない」と初心にかえったばかりだった。「このあとすぐに岡山との試合がある。4連勝できるように頑張りたい」。カズはまだまだ、自分を磨き続ける。