C大阪・柿谷、ザックの前でアピール弾
「J1、C大阪2-1横浜M」(10日、金鳥スタ)
C大阪はFW柿谷曜一朗(23)の得点などで、横浜Mを2‐1で下した。広島はFW佐藤寿人(31)がJ2時代を含め、10年連続2桁得点をJリーグ史上初めて達成。ハットトリックの活躍で川崎を4‐2と振り切り、3位に浮上した。首位大宮は名古屋に2‐1と逆転勝ちし、2位浦和はFC東京と2‐2で引き分けた。磐田は新潟を2‐1で下し、関塚隆監督(52)での初勝利を挙げた。
ザッケローニ監督の脳裏に「柿谷曜一朗」の名を刻み込んだ。視察した日本代表監督の目の前で、C大阪の柿谷がついにゴールを決めた。前半12分、MF南野とのパス交換でDF中沢、栗原の新旧代表コンビのDFラインを切り刻んだ。GKとの1対1を制し、ゴール右スミに流し込んだ。
柿谷は「いつも通り、ファーが空いてたんで冷静に決めました」と胸を張った。左胸のエンブレムの前でハートマークを作ると、力いっぱいガッツポーズ。東アジア杯(20日開幕、韓国)の代表入りへ、これ以上ないアピールとなった。
代表指揮官の視察は今季3度目。過去2試合は無得点に終わっていた。「そこでいいプレーをできるのが“持っている選手”」と語っていたが、ゴールという形で結果を残した。「まだ1回アピールしただけ。正直決められるチャンスはもっとあった」と振り返ったが、背番号8は、やはり“持っている男”だった。
ザッケローニ監督はコメントしなかったものの、日本協会の原技術委員長は「ずっと好調だし、何より決定力があるのがいい。DFも頑張っていたし、今までと違う代表の武器になってくれれば」と期待を込めた。
今季10得点とし、2年連続の2桁ゴールとなったが、得点ランクは2位タイのまま。23歳のエースは「ライバルが多すぎでしょ?」とおどけた。注目のメンバー発表は15日。“日本代表の柿谷”が、いよいよ現実のものとなるか。