サンフレ、大宮に快勝 石原プロ初ハット
「J1、広島3‐1大宮」(31日、Eスタ)
J1は7月31日に後半戦がスタート。首位・広島は、2位・大宮を3‐1で下し、首位攻防戦を制した。FW石原直樹(28)が、古巣を相手に自身初のハットトリックの活躍をみせた。チームは7年ぶりに5連勝と、2連覇へはずみのつく白星だ。
スタジアムの視線を、この男が独り占めした。ホームでの首位攻防戦という大一番で、自身初のハットトリックを達成。石原は「とてもうれしい」と、シンプルな言葉で心模様を表現した。
まずは前半3分だ。左サイドから山岸のクロスをヘディングシュート。先制点をもたらした。1‐1の後半36分には、中央から高萩のFKにジャンプし、再び頭で合わせ勝ち越し点を挙げた。
これで終わりではない。後半アディショナルタイムだ。「洋次郎(高萩)と僕のアイデアが一致した」。右サイドの高萩からのクロスに寸分の狂いなく走り込み、左足でゴールネットを揺らした。プロ11年目で初めてのハットトリックを成し遂げた瞬間だ。
古巣を相手に燃えていた。09年にJ2湘南から大宮に移籍。広島に移籍するまでの3年間、オレンジのユニホームに身を包んだ。「J1で戦うチャンスをくれたチーム。最後の1年半はスーパーサブ的存在だったけど、とてもいい3年間だった。初めてのハット(トリック)が大宮というのは何かの縁を感じる」。ゴールを挙げ恩返したいという強い思いでピッチに立っていた。
7年ぶりに5連勝を達成し、首位をがっちりとキープした。「チーム状態はいい。連勝を続けられるように頑張りたい」。2連覇を狙うチーム。背番号9が、王者に勢いを付けた。