ザック守備改革へ 連続失点で方針転換

 サッカー日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(60)がチームの守備改革に乗り出したことが15日、分かった。2‐4で完敗したウルグアイ戦を踏まえ、選手に日本の長所を出すのと同時に、対戦相手の長所を消すことを考えるよう訓示し、世界と戦うために守備面の意識を改めるよう求めた。攻撃サッカーを提唱してきたザックジャパンが方針転換を視野に入れ始めた。

 7試合連続失点という結果をザッケローニ監督も重く受け止めていた。「相手に良い選手がいる中で、自分たちが良いプレーを出すだけでは勝てない。自分たちの良いところを出して、さらに相手の良さを消すように考えてプレーしてほしい」という要求を選手に出していたことが判明した。

 本来、ザック監督は攻撃志向。ウルグアイ戦前日は「たくさん点を取って失点が少ないチームがあるなら見たい」と守備に関して開き直るような発言をしていた。試合後の会見でも「我々には我々のアイデンティティーがある。貫き通さないといけない」と宣言してたが、その水面下で基本方針を変えるような指示を出していたことになる。

 W杯直前に戦術を変更することは珍しくはない。パスを回し、ボールを支配するサッカーを目指していた岡田武史前監督も、南アW杯直前で「アンカー」と呼ばれる守備専門のMFに阿部(現浦和)を置く守備的な戦術を採用。16強という結果を残している。

 現状の日本代表は攻撃に意識が傾いている。3‐4と敗れはしたが、一時は2点差をつけたコンフェデ杯のイタリア戦で本田、香川を中心に攻撃が日本のスタイルという意識が固まった。この日もDF長友は「強豪と何度もやって壁を一人一人が味わっている。僕はポジティブに考えている」と前向きだった。

 一方でDF内田のように「もう一度考えないといけないのかな。選手としての意識を」と守備面を懸念する選手がいることも確か。攻撃サッカーをベースにどこまで守りの意識を選手に植え付けられるか。指揮官の手腕が問われる。

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