急きょ指揮の柏・井原HC、勝利にホッ
「天皇杯・2回戦、柏4‐2筑波大」(4日、柏)
Jリーグ勢が初登場しての2回戦1試合が行われ、ネルシーニョ監督(63)の突然の辞意表明に揺れる前回優勝の柏が、筑波大に4‐2で競り勝って3回戦へ進出した。暫定的に指揮を取った井原正巳ヘッドコーチ(45)はくしくも母校との対戦となったが、「今は勝つことが大事」と苦境での勝利に胸をなで下ろした。
ネルシーニョ監督が8月31日の鹿島戦で敗れた後に突然辞意を表明。わずか3日間しかない準備期間で、井原ヘッドコーチは目前の試合に集中させることに腐心した。「気持ちだけは切らないように声をかけた。モチベーションを保つのが難しい状況で、選手たちが一体感を持ってやってくれた。感謝したい」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
母校・筑波大の善戦に手を焼いたが、FWクレオの2ゴールなどフィジカルで圧倒して力づくでねじ伏せた。7日にはナビスコ杯準決勝の古巣・横浜M戦が控えるが「勝って次に行けるのは大きい」と確かな手応えをつかんだ様子。2試合限定の“指揮官”とはいえ、勝利を求める姿勢に妥協はない。