C大阪、柿谷3戦連続不発でドロー
「J1、横浜M1‐1C大阪」(14日、日産ス)
C大阪は敵地で横浜Mと1‐1で引き分けた。日本代表FW柿谷曜一朗(23)は無得点に終わり、リーグ戦3試合連続ノーゴールとなった。横浜Mは勝ち点48で首位を守り、C大阪は同40の5位で順位は変わらなかった。2位浦和はFC東京の平山に決勝点を許し2‐3で敗れて同46、3位広島は川崎に0‐2で完敗して3連敗を喫し、同44で足踏みした。
フラストレーションばかりが募った。4試合連続、リーグ最多タイ10回目のドロー。シュート0本でリーグ戦3試合連続ノーゴールに終わった日本代表FW柿谷は、試合終了の笛を聞くとその場に立ち尽くした。
前半11分にDF山下のゴールで先制したが、リードは3分しかもたなかった。同点に追い付かれてからは防戦一方で20本ものシュートを浴びた。1失点でしのぎ切り、リーグ最少失点の座は守ったが、それだけだった。「あれだけ守ったらやられることはないけど、攻撃の人数が足りなかった」と柿谷。ボールを奪われては引いて守り、ボールを奪っても縦に蹴るだけ。攻撃サッカーをどこかに置き忘れてしまったかのような展開に、背番号8が本領発揮する場面はついに訪れなかった。
スタンドには日本代表FW香川の代理人を務めるトーマス・クロート氏も観戦に訪れていた。クロート氏の「きょうは彼の日ではなかったね」という言葉が、この日の柿谷を象徴していた。
クルピ監督は「勝ち点1を奪ったことを前向きにとらえたい」と強がったが、DF藤本が「時間によってはリスクを負うことも頭に入れないと」と代弁したように、選手からは攻撃的姿勢を貫くべきとの声も発せられた。
上位陣が総崩れし、一気に差を詰める好機をフイにした。柿谷は「そういう時に勝てないのが僕らの弱いところ」と唇をかんだ。勝ち点3を積み重ねた先にしか、悲願の初タイトルは見えてこない。