前園、国内外の“生徒”におわび行脚へ

 酒に酔ってタクシー運転手に暴力を振るった元日本代表MF前園真聖元選手(39)が、国内外の“生徒”におわび行脚をする。日本サッカー協会が15日、小学生を対象にした特別授業「JFAこころのプロジェクト」の先生役を無期限で外し、過去に授業をした児童のもとを訪れて謝罪させることを発表した。前園元選手も了承している。

 泥酔暴行のけじめをつけさせる。「こころのプロジェクト」の手嶋秀人推進室長は険しい表情で「今まで授業をやった所に行ってもらって、直接子どもたちに陳謝してもらう」と処遇について説明した。前園元選手は2007年4月19日に、記念すべき「こころの‐」の第1回の授業で先生役を務めた。合計6回、198人に夢を持つ大切さを訴えてきたが、授業を受けた子ども側の心をケアをする必要があるとJFAが判断した。

 同元選手の故郷・鹿児島県薩摩川内市や中国の大連でも授業を行っており、手嶋室長は「大連も国内も自費で行ってもらう」と明言。すでに前園元選手にも伝えており、「謝罪の機会を与えてもらってありがたい。どこへでも行きます」と返答があったという。

 授業当時の児童が進学して足取りを追い切れない場合は手紙で謝意を示す。全体で約700人が先生役を務めた同プロジェクトで初の不祥事とあって、「格好いいこと言っても結局そうか、となったら信頼を損なう」(手嶋室長)と異例の措置に踏み切った。

 17日から19日には米国のシカゴとサンディエゴの日本人学校で授業を行う予定だったが、急きょ、元日本代表GKの都築龍太氏と元日本女子代表の川上直子氏が代役を務める。前園元選手の復帰は最低でも3年は見合わせるという。

 14日の謝罪会見で、前園元選手は自身が開催するサッカースクールの子どもたちに「謝りたい」と声を詰まらせていた。自身を見つめ直す、おわび行脚になりそうだ。

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