カズ、魂のゴールでJ最年長記録更新
「J2、横浜FC1‐3松本」(3日、ニッパ球)
横浜FCはFW三浦知良(46)が0‐1の前半38分に今季2点目を挙げ、自身の最年長得点記録を46歳8カ月8日に更新した。カズダンスも披露したが、試合は1‐3で敗れ、J1昇格プレーオフ圏外が確定した。勝てばJ1昇格が決まる神戸は京都と0‐0で引き分け、2位に後退。日本代表FW遠藤保仁(33)のヘディングシュートで先制、その後もFW宇佐美貴史(21)の4戦連続ゴールなどG大阪が熊本に4‐0で快勝して首位に立ち、1年でのJ1昇格を決めた。
昇格の灯を消すまいと、ヘッドとダンスに魂を込めた。0‐1の前半38分、カズが左サイドからのクロスに相手守備の背後から頭で飛び込んだ。相手GKをはじいてのゴールを確認すると、ピッチ中央で激しく両手を振り回し、右人さし指を振り上げた。
勝ち試合で見せるのが通例のカズダンスを、同点弾で見せるのは珍しい。「今日は気合が入っていた。1点ほしかった時に取れたので、エキサイトしたと思います」。それだけに、敗戦とJ1昇格消滅には「残念、悔しい」と顔をしかめた。
カズダンスを踊って負けた試合は05年9月17日の徳島戦以来。約8年ぶりに空砲ならぬ“空ダンス”となってしまったが、J1J2最年長得点は46歳8カ月8日に更新。存在感は相変わらずだ。
巨人ファンのカズは前夜、日本シリーズをテレビ観戦し、「超一流が一瞬の隙も与えない」と感動した。「サッカーも1ステージとか2ステージとか言っていますけど、全力を尽くすのが大事だと改めて思った。ああいう試合をしたいと自分も練習からやっている」と、プロのあり方を再認識した。
残り3試合は消化試合になった。それでも、「プロとして最後までいい試合をしたい」と力強く言い切った。