前回覇者の柏まさか大分に負けた

 「天皇杯4回戦、柏0-1大分」(16日、カンスタ)

 4回戦5試合が行われ、前回覇者の柏が大分に0‐1で敗れた。来季J2に降格する大分は初めて準々決勝に進んだ。昨季J1王者の広島は高萩の2得点などで鹿島に3‐1と快勝し、仙台は清水を1‐0で下した。鳥栖はC大阪に2‐1で競り勝ち、FC東京は大宮を3‐0で圧倒して8強入りした。

 こんなはずではなかった。来季J2に降格する大分の守りを最後まで崩せず、柏イレブンは試合終了の笛とともに視線を下げた。2連覇は消え、3年連続のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場も断たれたネルシーニョ監督は「目標をかなえられなかったことを受け止めないといけない」と悔しそうに話した。

 前半から連動性を武器に攻勢を強め、エースの工藤壮人(23)は「得点は時間の問題という手応えがあった」と主導権を握った自信はあった。これが油断につながったのか。工藤は再三のチャンスをものにできず、MFレアンドロ・ドミンゲス(30)のシュートはGK清水に阻まれた。

 拙攻の連続で流れを手放し、終了間際に大分に一瞬の隙を突かれた。落とし穴にはまったような敗退でナビスコ杯に続く今季2冠目は成らず、現在12位のリーグ戦も残り3試合。工藤は「この悔しさを残りの試合にぶつけたい」と悔しさを押し殺すように話した。

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