青山「まぐれ弾」でサンフレ連覇に望み

 「J1、広島1-0湘南」(30日、Eスタ)

 リーグ史上4クラブ目となる連覇へ望みをつないだ。広島は11月30日、MF青山敏弘(27)のゴールで湘南に1‐0で勝利した。首位・横浜Mが新潟に敗れたため、勝ち点差は2。7日の最終節、アウェーでの鹿島戦に勝利し、横浜Mが川崎に負けか引き分けるかで、逆転Vを達成する。

 サイドネットに突き刺さった。勝利へつながった決勝弾。青山は「あんなきれいなゴールはない。まぐれ」とはにかんだ。

 0‐0の前半36分。ゴール正面で相手を一人かわすと、右足を一閃(いっせん)した。低く鋭い弾道のボールは一直線でゴール左隅に決まった。

 2連覇への崖っぷちに立たされていた。前節、C大阪に敗戦。首位・横浜Mが勝利したため、勝ち点差は5に広がった。

 逆転Vには、まずは勝利が絶対条件だった。普段と違うプレッシャーがのしかかった1週間。「優勝という言葉を言えば、それに近づいていけると思っていた」と自らを奮い立たせてきた。可能性がある限り諦めず、頂だけを見据え練習に打ち込んできた。

 今季限りで引退する先輩の存在も力になった。09年から加入した中島だ。当時23歳の青山とはダブルボランチを組んだ。「あのとき一番サッカーを勉強した。感謝の思いしかない」。この試合が中島にとって引退試合だった。「みんなで、笑顔で送り出そうと話していた」。勝利で花道を飾りたい思いがあった。

 最終節はアウェーでの鹿島戦だ。2連覇は勝利が最低条件。さらに横浜Mが川崎に引き分けか負けの場合だけ達成される。「やることはシンプル。結果(優勝)を手にしたい」。強い思いでピッチに立つ。

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