ラモス岐阜が事実上スタート
J2・FC岐阜の次期監督就任が有力となっている元日本代表MFのラモス瑠偉氏(56)が23日、岐阜市内で行われた入団テストを視察した。正式決定は債務超過問題の解決後となるが、ラモス氏は就任に前向きな言葉を連発。選手にプロとして厳しい姿勢を求めるなど、早くも“ラモスイズム”を打ち出した。
アマチュア選手や大学生ら57人が参加したFC岐阜のトライアウト。この日は約200人のファンと報道陣50人でごった返した。
ラモス氏はベンチに腰を据えると、今季限りで現役を退いた元FC岐阜MFの服部年宏氏(40)=磐田強化部長に就任=らの説明を受けながらトライアウトを視察。約3時間にわたり、ペンを走らせながら選手の動きを凝視した。
「きょうは若い選手を見たかった。たくさん連れてこられる(補強できる)ワケじゃないから。2人いい選手がいたね」。早速お眼鏡にかなう2選手を獲得候補にリストアップしたようだ。
今回の視察はFC岐阜の練習環境を確認することも兼ねていた。ラモス氏は「この環境でよく頑張っているとは思うけど、プロとして契約している以上、やらないと。シャワーを浴びられないのが嫌なら温泉で働けばいい」とピシャリ。「私が監督になったら、選手は覚悟しておかないと」。早くも指揮官としての厳しさをのぞかせた。
就任の正式決定は、あくまで25日に行われる岐阜県・財界との会議で約1億4000万円の債務超過の解消にめどが立ってから。ラモス氏も「具体的な話は何もない」と前置きしたが、就任前の異例の視察は熱意の表れ。「必要だと声をかけてくれれば準備はしている。いい方向を期待している」と語った。