柿谷W杯への思い激白「優勝目指す」
ザック・ジャパンの1トップとして期待を集める日本代表FW柿谷曜一朗(23)=C大阪=が、W杯に向けた思いのたけを口にした。「やるからには優勝を目指したい」と言い切る逸材は、2014年を「年男」として迎える。初めて日本代表に選出されるなどブレークした2013年、C大阪への愛着など、心境を語り尽くした。
‐背番号8を背負った2013年を振り返って。
「ずっと楽しかったですね。自分の中でモチベーションにもなったし、優勝争いもできて1年間ケガなく試合に出られたので良かったかな」
‐21ゴールという数字については。
「もっとできたと思うし、すべてにおいて足りなかった。優勝できなかったということは、試合に出ていた僕らがいけなかったということ。後ろの選手が体を張って守ってくれて、セレッソは守備に関してはかなり評価されていいけど、僕ら前の選手がもっと仕事をできていれば優勝できたと思います」
‐7月に初のA代表入りを果たした。
日本は世界に通用
「(代表は)だれもが経験できる場所ではないし、いろんな国に行って、いろんな選手とやれるのはプラスになる。(世界相手に)自分ができるかとかより、オランダやベルギーという強豪に引き分けたり勝ったりして、チームとして日本代表として、日本らしいサッカーが通用すると結果として証明できたと思います」
‐W杯の対戦相手も決まった。
「W杯なんで、どこと対戦しようと一緒。ブラジル、スペイン、オランダと一緒のグループでも、突破したら褒められるし、突破できなかったら『やっぱり…』って言われる。ただ、やるからには優勝を目指してやります」
‐代表チームの中でも「優勝」という雰囲気があるか。
みんなで攻めて守る
「それは全チームが思っていること。もちろん、簡単ではないと思います。技術、スピードは全然負けてないし、個人の強さなどは体を見ても分かると思いますけど…。でも、チームで戦うのでみんなで守れるし、みんなで攻めればいい」
‐印象に残っているW杯は。
「もちろん、(02年日韓W杯チュニジア戦の)長居で森島さんがゴールを決めた瞬間ですね」
‐周囲はW杯メンバーに選ばれて当然とみている。
「全員が納得してメンバーが決まるわけではないけれど、一人でも多く、そうやって言ってくれる人が増えるようにしたいと思います」
‐代表でも8番をつけたい?
常に「8番」つけたい
「代表でというか、オレは常に8番をつけたいです。(C大阪で8番をつけて)昨年最初はいろいろ意識していたけど、今は何も考えんとやっていこうと。最近はそんなにこだわらんでも勝手にやっています。意識しなくても、だいぶ自分の中に染みついています」
‐昨年10月、11月の欧州遠征は対照的な結果だった。
「コンディションの違いはあったかもしれないけど、どっちもやっていることは変わっていない。バルセロナだって、いいサッカーができずに負けることもあるし、僕らも常にいいサッカーはできない。見ている人が言っていることはその通りやと思いますけど、これじゃアカンというのは全員が思いました。だからといって何か変えたわけじゃない。セルビア、ベラルーシにあの内容でも、結果が出ていれば何も言われてないでしょうし。『結果がすべて』なので、代表の中ではやることはみんな一つになっています」
‐代表にはビッグクラブでプレーしている選手もいる。
「自分が経験していない、いろんな話をしてくれます。ただ、みんなビッグクラブでプレーしているけど、その前はJリーグでプレーしていましたから。いくら親善試合でも、セレッソとマンUが引き分けたみたいに、ホンマに向こう(欧州)が強いのか、正直分からないところもある。向こうでやっている人はレベルが全然違うと言うけれど、僕は知らないことなので。でも、海外でやっている人たちはホンマに全員自信を持ってやっています。向こうは対戦相手が常に世界トップクラスですからね。経験というか、試合をやっているだけでかなり成長できるとは思います」
‐成長という意味では「数字」を残した。
楽しくサッカーを!!
「昨年やったからといって今年の保証なんてない。1年1年が勝負なんで。ゴールが増えたのは運もあるし、これをやったからこうなったというのはないです。ただ、セレッソが好きで、セレッソで楽しくサッカーがしたいという気持ちだけ持ってやっていれば『オレは大丈夫や』というのはあります」
‐C大阪ではクルピ監督が退任した。
「僕だけでなく、誰に対しても『結果を残せ!!』ということを常々言っていた。それだけは意識してやり続けないといけないなと思います」
‐あらためて2013年の結果に満足は。
「シュートを打つからには常に決めたいし、試合をするからには常に勝ちたいし、優勝もしたい。満足したらサッカー選手は終わってしまうんじゃないですか」
‐2014年はどういう1年にしたい?
「より楽しみながらサッカーができれば。そのためにも、常にいいプレーすることが大事かなと思います」