星稜、最後に…DF森下痛恨PK献上
「全国高校サッカー選手権・決勝、富山第一3‐2星稜」(13日、国立)
富山第一が延長戦の末、星稜(石川)との北陸決戦を3‐2で制し、富山県勢初優勝を果たした。
2点差をひっくり返された星稜の河崎護監督(54)は「今の気持ちは言葉にならない」と深く息を吐いた。後半41分、疲労で足の止まっていた主将のMF寺村を下げたことで流れが変わった。
PKを献上したのは、寺村からキャプテンマークを引き継いだ副主将のDF森下だった。「勝って終わらせることが役割だったのに、申し訳ない。あの雰囲気で冷静になれなかった」。与えた相手は中学時代の旧友で、今も連絡を取り合うDF竹沢だった。
寺村は「自分の交代はチームが勝ってくれればいいと思ったし、森下を責めるヤツは誰もいない」と話し、森下は「こういうことがあって気付くものですね。いい仲間を持った。ありがたい」と振り返った。