新体制の大宮“本田イズム”で改革だ
常勝軍団化へ本田をお手本にせよ!J1大宮が18日、さいたま市のNACK5スタジアムで新体制を発表した。新任の大熊清監督(49)はチーム改革へ、日本代表MF本田圭佑(27)=ACミラン=のような強い精神力が必要だと持論を展開。05年U‐20W杯オランダ大会で指導した、かつての教え子を引き合いに改革プランを語った。また、昨季清水でプレーしたFWラドンチッチ(30)の獲得も発表した。
3年ぶりの監督復帰に、大熊監督は燃えていた。チームの目標はACL出場だが、「全勝するつもりで、全力で1試合1試合やる」と宣言した。試合中に選手に出す指示の声が大きすぎてテレビ中継に流れてしまうエピソードがある熱血漢らしい決意表明だった。
大宮は降格争いに突入すると調子が上向いたり、昨年のように21戦負けなしのJ記録を樹立したかと思えば、終盤で大連敗をするむらっけの強いチーム。目標を達成し、優勝争いに加わるためには、チームに何らかの変革が必要だ。
そこで大熊監督がお手本の一例として挙げたのが本田だった。
「本田なんかは、努力に勝る天才はないというかね。生理学上は(トレーニングを)6割、7割したらパンパンになるところを、彼は自分で引き上げる。強くなろうと引きずり上げる。そういうことを選手に気付かせてやっていきたい」
05年に監督として率いたU‐20W杯日本代表には本田も選出していた。当時の本田は日本の主力ではなく、努力で現在の立場に上り詰めたことを大熊監督もよく知っている。本田のようなメンタリティーが今の大宮に必要だと感じている。
13日に始動したチームの印象は「真面目、結束力もある」というもの。ここに「高い目標を掲げるほど、ぶつかって力がつく」「選手だけやポジションごとのミーティングも必要と思う」などと激しさや厳しさを注入するつもりでいる。今年こそ大宮が強豪へ成り上がる。