ミラン、ユーベに完敗…本田は途中出場
「イタリアリーグ、ACミラン0‐2ユベントス」(2日、ミラノ)
日本代表МF本田圭佑が所属するACミランは、首位ユーベに0-2で敗北した。本田は後半26分、モントリーボに代わって出場し、ボランチとしてプレー。セードルフ監督は「何か揺れ動かしてほしかった」と2点のビハインドからの投入理由を話したが、大きな見せ場もないもないまま終わった。
本田にとって、ベンチスタートはセリエAでは胃腸炎で招集されなかったナポリ戦(2月8日)を除くと、1月12日の第19節のアウェーのサッスォロ戦以来、公式戦では1月22日に行われたイタリア杯準々決勝ウディネーゼ戦以来となった。ミランのスタメンは右肩負傷のバロテリに代わってパッツィーニのワントップ、そして2列目には右からターラブト、ポリ、カカはが入った。
ミランは前半から積極的かつ果敢に攻めていく。FWパッツィーニ、МFターラブト、カカら合計で10本以上のシュートを放ったが決定力を欠いたり、ユーベのGKブッフォンの好セーブに阻まれたりとゴールを割れない。そんな中、ユーベは前半44分、エリア内でミランDFラミがクリアミス気味なボールを落としたところを、ユーベМFマルキージオが拾ってミランGKアビーティをゴールの外に誘い出した。そして、マルキージオのパスを受けたユーベМFレヒテスタイナーがエンドラインぎりぎりで折り返し、ゴール前にフリーでいたFWジョレンテへ。これをジョレンテが難なく決めて、ユーベが先制。1-0で試合を折り返した。
ハーフタイムには控えGK以外の全員がピッチに出てボールに触れる中、本田は15分のうちの残り5分ほどになってからピッチに現れ、ゆっくりとストレッチなどボールを使わない動きでアップを始めた。そして後半23分、ユーベの追加点が生まれる。ゴールから20メートルほどの位置からボールを受けたFWテベスがワンタッチの後、狙い澄ましたボレーシュートを放ち、これがゴール枠バーを叩いた後、ネットに吸い込まれた。
本田は後半26分、モントリーボに代わってピッチに立った。与えられたのは2列目ではなく4-2-3-1の右サイトのボランチだった。デ・ヨングと並んでのプレーとなった。そして28分、右DFアバーテから受けたパスを、左に切り込んで行っていた左DFエマヌエルソンにサイドチェンジのボールを出しチャンスにつなげようとした。エマヌエルソンのセンタリングにも合わせる選手がおらず、好機は消えた。
また、ロスタイムには本田が起点となってエリア内の右サイドに上がっていた途中出場のМFサポナーラにつなぎ、そこからボールが途中出場のМFロビーニョへ完全にフリーな状態で渡るが、ロビーニョはシュートを外した。試合はそのまま0-2で終了。試合後、本田はピッチに残りユーベのピルロらからプレーをねぎらわれるが、チームメイトではGKアビアーティがわずかに声をかけただけ。それでも何とかチームメイトと共にミランサポーターの集まるクルパに向かい、あいさつをしていた。
試合後、ミランのセードルフ監督は本田の起用方法について次のように話した。「0‐2になってから投入したのは、何か試合の流れを揺れ動かし、チームに力を貸してほしかったから。このような試合展開で途中出場することには慣れていないとわかっていたが、縦に展開する動き、縦へのパスでビルドアップしてくれるのではないかと期待していた。彼のことは信頼しているし、期待している。長い目で見たい。多くのことをチームに与えてくれるはずだ」と話した。