徳島 元同僚柿谷&フォルラン迎え撃つ
「J1、徳島-C大阪」(8日、ポカリ)
四国勢で初めてJ1に昇格した徳島が8日、徳島県鳴門市の鳴門大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムで、C大阪を相手にホーム開幕戦を迎える。チームは7日、最終調整した。2009~11年まで徳島に在籍した日本代表FW柿谷曜一朗(24)との直接対決に、MF浜田武(31)らは意欲十分。ウルグアイ代表FWディエゴ・フォルラン(34)も加わった相手の攻撃陣に食らいつき、鳥栖に0‐5で大敗した今季開幕戦のショックを振り払う。
待ち望んでいた時が訪れた。舞台はJ1。しかもホーム開幕戦。09年から3年間、同じ青のユニホームを着て戦った柿谷と、鳴門のピッチで対決する。
「楽しみな部分と戦いたくない気持ちと、半分半分です」。古巣でもあるC大阪との対戦に、ボランチのMF浜田は複雑な笑みを浮かべた。
柿谷の兄貴分として、公私ともに面倒を見てきた。C大阪で遅刻を繰り返した柿谷と同じマンションで向かいの部屋に住み、朝起こして朝食も作った。挫折を味わった弟分を精神的にも支えた。
惜しくも4位で昇格を逃した11年シーズン後、C大阪に復帰した柿谷は、一気に日本代表のワントップへ成長した。「点を取れるようになった。人間的にも大人になった」と浜田は喜ぶ。
今年1月、大阪市内で行った自身の結婚式で、浜田は柿谷を受付係に起用した。式場に詰めかけた出席者のだれもが驚いたという。そんな弟分と、8日の試合では何度もマッチアップするはずだ。自然と気持ちも高ぶってくる。
浜田だけではない。柿谷在籍時から残るメンバーが、現在のチームに計10人いる。チームメートにもサポーターにも愛された天才。エースFW津田は「スターになって帰ってくる。徳島で(柿谷)曜一朗に会えるだけでうれしい」と笑った。
ただし、試合は真剣勝負だ。チームは鳥栖との今季開幕戦で0‐5の大敗。J1の力を痛感させられた。FWフォルランも加わったC大阪の攻撃力は脅威だが、簡単に引き下がるわけにはいかない。「勝ち点を取ることが一番自信になる」と浜田。チームの成長した姿を柿谷に見せつけ、ホームのサポーターを喜ばせる。