C大阪フォルラン家族に捧ぐJ初弾
「J1、鹿島0-2C大阪」(23日、カシマ)
C大阪はウルグアイ代表FWディエゴ・フォルラン(34)がリーグ戦初ゴールを決めるなど、鹿島を2‐0下した。鹿島はC大阪に、横浜Mは甲府に0‐1で敗れて今季初黒星を喫し、開幕からの連勝が3で止まった。
2010年W杯の得点王が、ついにJ1の舞台で本領発揮した。C大阪は1点リードの後半41分、MF長谷川とパス交換したFW柿谷がペナルティーエリア内の左サイドからゴール前にパス。そこにフォルランが走り込み、冷静にゴールへ流し込んだ。
18日のアジア・チャンピオンズリーグ、ブリラム戦に続く2戦連発。待望のJ初弾に世界的ストライカーは拳を突き出して叫び、貴賓席で観戦するパース夫人、21日に来日した母ピラールさんと姉アレハンドラさんに向かって手を振った。
元モデルの姉アレハンドラさんは、17歳の時に交通事故に遭い、以後は車いすの生活。フォルランは姉の治療費を稼ぐために、サッカーでプロ選手の道を選んだ。この日は最愛の姉が40歳の誕生日。フォルランは「家族が来て、気持ちが乗った。いいプレゼントになったと思う」と表情を緩め、アレハンドラさんも「とてもハッピー」と弟のゴールを喜んだ。
リーグの鹿島戦での連敗を6で止め、チームは3連勝で2位浮上。フォルランは「チームに来てひと月と10日ぐらいで、チームメートもよく分かり、連係もよくなった。日本の町にも慣れてきた。これからも勝利につながるゴールを決めていきたい」と手応えを実感。覚醒した超大物がセレッソを満開に導く。