清水ゴトビ監督「これを最後に…」
「J1、浦和1-1清水」(23日、埼玉)
浦和のサポーターが8日の鳥栖戦(埼玉)に差別的な横断幕を掲示した問題の処分で、サッカーのJリーグで初の無観客試合となったJ1の浦和‐清水が23日、さいたま市の埼玉スタジアムで開催され、1‐1で引き分けた。
清水のゴトビ監督(50)は、独特の表現で無観客試合のもの悲しさを表現した。「誰もいないスタジアムで戦い、スタジアムの魂が欠けていると感じる。無観客試合はこれが最後であってほしい」。切なる願いだった。
イラン出身でアメリカ国籍を持つ指揮官を筆頭に、多国籍チームの清水。ゴトビ監督は「人と人との違いがあるので、世界は美しい」と語り、人種差別撤廃を改めて主張した。
選手も違和感を口にした。先制点のFW長沢が「うちの声が相手にも聞こえてしまうのでやりづらかった」と振り返れば、旧ユーゴスラビア出身でスロベニア代表FWノバコビッチも「(無観客試合は)サッカーにとって良くないこと」と悲しげに語っていた。