川崎悪夢…ロスタイムにまさかの失点

 「ACL・1回戦第1戦、川崎2-3FCソウル」(7日、等々力)

 1次リーグH組2位の川崎は、ホームでF組1位のFCソウル(韓国)と対戦し、2‐3で敗れた。後半4分にFW小林悠(26)が先制。同点とされた後の同16分にはFWレナト(25)がPKを決めて再びリードしたが、そこから2失点。8強入りが遠のく痛い黒星となった。F組2位の広島は、FW石原直樹(29)の2得点などでH組1位のウェスタンシドニー(オーストラリア)に3‐1で先勝。アウェーでの第2戦は14日に行われる。

 つかみかけていたはずの勝利は、手のひらからスルリとこぼれ落ちた。2‐1で迎えた後半38分、自軍右サイドから強烈な一発を食らって同点とされると、悪夢は終了間際のロスタイム。DFジェシが痛恨のミスでボールを奪われ決勝点を献上。終了のホイッスルが響いても、川崎イレブンはぼうぜんと立ち尽くすしかなかった。

 崩されての失点ではなかっただけに、悔しさが募る。後半開始早々にFW大久保のピンポイントクロスから小林が先制弾を決めたが、2分後の後半6分には、ミスから元浦和の日本人FWエスクデロに被弾。MF中村憲は「後ろに助けてもらっている試合もあるから、チームの責任」と振り返る一方で「このレベルでは、ミスが出ると勝てない。もったいない」とポツリ。

 大久保も「勝てた試合と思うけど、負けは負け。何を言ってもしょうがない」と悔しさをあらわにした。

 それでも第2戦にチャンスが残る以上、前を向く。09年以来、3度目となるアジア8強入りは厳しい状況だが、大久保が「(1‐5で敗戦の)セレッソよりはチャンスはある。厳しい戦いになるが、勝てば自信になる」と話せば、中村憲も「まだ下を向く結果じゃない。アウェーで2点差で勝つのは簡単じゃないが、このチームにそのポテンシャルはある」と勝利を誓う。

 開幕以降、過密日程とも戦い続けている川崎。痛すぎる取りこぼしの悔しさを晴らすべく、第2戦(14日・ソウル)で敵地に乗り込む。

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