本田、絶不調…イレブンも“認めた”
「強化試合、日本3-1コスタリカ」(2日、タンパ)
トップ下で先発し、代表で初のゲームキャプテンを務めたFW本田圭佑(27)=ACミラン=は、後半15分にMF遠藤保仁(34)=G大阪=の同点ゴールをアシストしたものの決定機でもたつき得点を逃すなど、全体的に精彩を欠いた。5月27日のキプロス戦(埼玉)に続く不調に、周囲の選手は口々に復調を待つと話したが、裏を返せば、それは本田が不調であることの裏付けでもあった。
何かを語りたかったのか。選手たちの最後に取材エリアに姿を見せた本田は、報道陣の「キャプテン!」の呼びかけに少し表情を緩めた。しかし、足は止めず、コンディションについての質問にひと言「きつかった」とだけ答え、チームバスに乗り込んだ。
長谷部が欠場、遠藤、長友が後半からの出場で「キャプテン、副キャプテン、副々キャプテンがいる。順番でそうなった」(ザッケローニ監督)ため、主将として先発した。後半15分、右サイドでのキープから走り込んできた遠藤にパス。同点弾をアシストはした。だが、チームの屋台骨を担うには物足りない内容だった。
象徴的だったのは、前半にゴール正面でフリーでボールを受けた場面だ。GKをかわしたものの相手選手に寄せられてシュートを打てず。香川は思わず頭を抱え、本田自身も夜空を見上げて自分への怒りを抑え込んだ。
前回W杯からの盟友・岡崎は「信頼はすごくある」とした上で、「(本田にボールを)落とした時には攻撃的なパスを出してほしい」と要求していると明かした。シュートを打ちきれなかったこと、後半は位置取りもゴールから遠めになったことを踏まえると、消極的になっていることがうかがえる。
遠藤は「経験豊富な選手だからフィットしてくる」。大久保も「これから調子が上がってくるんじゃない」と復活を信じていた。本来の姿でないことは明らか。フル出場させたザック監督も含めて、あとは本田がどう仲間の心意気に応えるかだ。