アギーレ監督 八百長疑惑で告発される
サッカー日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)が、2011年のスペイン1部リーグ、レバンテ-サラゴサ戦での八百長疑惑について、同国検察局の汚職対策部門に告発されたことが15日、明らかになった。バレンシアの裁判所に告訴されたという。スペイン紙マルカが報じた。
報道によると、対象者は42人。この中にはクラブとして関与していたとされるサラゴサ関係者が数多く含まれている。起訴されたのは同試合に出場した選手28人、当時サラゴサを指揮していたアギーレ監督、当時サラゴサ会長だったアガピト・イグレシアス氏、さらにクラブ幹部2人、複数のサブ選手。この試合でサラゴサ(現在2部)はレバンテに勝って、1部残留を決めていた。
検察の調査では、問題の試合前にサラゴサのイグレシアス会長と幹部2人がスポーツディレクターのプリエト氏、アギーレ監督、さらにチームの主力3選手と会談し、チームの同意を確認した上で“試合操作”の方針を決定。後にサラゴサが試合に勝った「報酬」として複数のレバンテの選手に計96万5000ユーロ(現在レートで約1億4200万円)を支払うことにしたとしている。
なお、検察の取り調べに対しイグレシアス氏は問題の96万5000ユーロの支払いについて「試合観戦したサラゴサファンのチケットとアウェー会長への移動代として使った」として買収の容疑を否認している。
アギーレ監督はこの日、アジア杯の日本代表メンバー発表会見に出席しており八百長疑惑について「大会を指揮するにあたり、私は競技に集中して臨みたい」と話していた。今後、「有罪」とみなされた場合、対象者には1~4年の懲役刑、半年から4年の職務執行の権利を奪われる処分などが下されることが考えられるという。