大久保、代表復帰「呼ぶに値する選手」
日本サッカー協会は7日、国内の選手だけで行う日本代表候補合宿(12、13日・千葉県内)に参加するメンバー28人を発表し、FW大久保嘉人(32)=川崎=が昨年のW杯ブラジル大会以来の復帰を果たした。また、ロンドン五輪代表のFW杉本健勇(22)=川崎=や、16年リオデジャネイロ五輪出場を目指すU-22代表のDF岩波拓也(20)=神戸=ら7人が初めて選出された。
着実に結果を残し続けるストライカーが代表復帰を果たした。28人中、最年長となる32歳の大久保がハリルジャパンの候補合宿に名を連ねた。「チームでも結果を出している。呼ぶに値する選手として、何の問題もなく呼ぶことになった」。欧州視察中のハリルホジッチ監督に代わって、霜田技術委員長が選出理由を説明した。
実績は抜群だ。J1で2年連続得点王に輝き、今季もトップの宇佐美貴史(G大阪)に2点差の7点を挙げている。2日のFC東京戦では、FW三浦知良(横浜FC)を超えるJ1通算140得点を記録。W杯後に「ロシアW杯も目指したい」と語るなど、代表に対して高い意欲を持ち合わせている。
3年後のロシア大会直前には36歳になるが、衰える兆しはない。霜田委員長が「ロシアを見据えて、世代交代を進めていかないといけないのは共通の認識」と前置きしたが、指揮官を含めたスタッフ間では年齢を理由に選出を見送る意見は出なかったという。「(調子の)いい時に、若い選手と絡ませた方が良い。いい選手は呼ぶというメッセージになる」という意見も出るなど、実力で復帰を果たした形だ。
「6月の(W杯アジア2次)予選前にもう一度、監督の戦術や戦い方、今後の方針や意図を選手たちに伝えたい」と霜田委員長。ザッケローニ体制では、W杯本大会からメンバー入りして“ジョーカー”の役割を担った大久保。今回は国内組のみの候補合宿で実力をアピールし、ハリルジャパン定着を目指すことになる。