U22手倉森J、強化試合最大4試合

 16年リオデジャネイロ五輪を目指すサッカーU-22(22歳以下)日本代表の手倉森誠監督(47)が15日、欧州視察を終え、羽田空港着の航空機で帰国した。

 9日に日本代表の遠征地イランから欧州に向かった手倉森監督は、スイス1部ヤングボーイズFW久保裕也(21)、オーストリア1部ザルツブルクFW南野拓実(20)のもとを訪れた。五輪アジア最終予選を兼ねたU-23アジア選手権(来年1月12~30日、カタール)への招集について所属クラブに協力を要請し、「『協力できる範囲であれば』という答えはもらった」ことを明かした。

 久保は12日のファドゥーツ戦で3試合連続ゴールを記録。南野も12日のグレーディヒ戦で2得点を挙げるなど好調を維持している。南野の試合を視察した手倉森監督は、2人に対し「その時好調じゃないと呼ばない。試合に出続けることが条件」と海外組とはいえ特別扱いしないことを告げたという。また、オーストリア2部リーフェリングに所属するMF奥川雅也(19)の試合も観戦した。

 12日にはアジア最終予選の組み合わせが決まり、日本は1次リーグB組でサウジアラビア、北朝鮮、タイと同組に入った。手倉森監督は「どこも厳しい試合になる。試合をしながら成長して(準々決勝以降の)トーナメントでパワーアップできるような予選3試合にしたい。理想は全部1-0(で勝つこと)」と話し、内容より勝負にこだわる姿勢をあらためて鮮明にした。

 対戦相手が決まったことで今後は具体的な強化策に乗り出す。12月のカタール事前合宿で2試合、1月の予選直前にも1試合、中東勢との強化試合を計画。日程的に困難だが、11月にも中南米勢を候補に強化試合を行う方向で調整を進めており、全て実現すれば本番までに最大4試合を行うこととなる。

 また、サウジアラビアなど最終予選に臨む中東勢のうち6カ国が出場するU-23西アジア選手権(9月30~10月14日、カタール)に秋葉コーチを派遣する考えも示した。96年アトランタ五輪最終予選以来となる集中開催のセントラル方式。出場枠も3に減少するなど険しい道のりだが、6大会連続10回目の五輪出場に向け、手倉森ジャパンが最善の手を尽くす。

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