福岡、抜群の安定感で九州対決制す
「J1昇格プレーオフ・準決勝、福岡1-0長崎」(29日、レベルファイブスタジアム)
11年以来のJ1を狙う3位の福岡は、1-0で6位長崎を下した。昇格の1枠をかけた決勝は12月6日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われる。
冷静な井原監督が珍しく声を張り上げ、サポーターにアピールした。「あと一つです」。リーグ戦を含めて今年最多の1万7129人を集客したホームでの一戦。同じ九州の難敵の堅い守備を崩し、お得意の1-0で準決勝を突破した。
先制点は後半3分。CKからウェリントンが右足で押し込んだ。「私はどのクラブでもチームが必要な時にゴールを決めてきた」。この夏、ベルギーや、ほかのJリーグクラブの誘いを断った。「J1昇格に貢献するために選んだ」。福岡に入ったブラジル人ストライカーの値千金の一発だった。
リーグ戦の順位で上回るため、引き分けでも決勝進出が決まる状況ながら、「引き分けでいい」とは誰も考えていなかった。長崎とは今季、2戦ともスコアレスドロー。リーグ最少失点タイを誇る長崎の唯一の穴を突いた。ウェリントンは「長崎はセットプレーからの失点が多い。その部分を監督はわれわれに注意深く言っていた」と振り返った。
リーグ戦から数えて9連勝。今季リーグ戦13度の白星を重ねた1-0で第一関門をクリアし、決勝に臨む。相手のC大阪とはこの“鉄板スコア”で今季2連勝だ。「われわれの方が順位は上だが、セレッソのホームでやる難しさはある」。苦笑いを浮かべた井原監督だが、今は自信に満ちあふれている。