広島が激闘CS制し年間王者に!

 「Jリーグ・チャンピオンシップ・決勝第2戦、広島1-1G大阪」(5日、エディオンスタジアム広島)

 J1の年間王者を決める決勝第2戦が行われ、年間勝ち点1位の広島は同3位のG大阪と1-1で引き分け、1勝1分けの2戦合計4-3で、連覇した12、13年以来、3度目のリーグ制覇を果たした。FW佐藤寿人(33)はゴールこそ挙げられなかったものの、仲間と歓喜に浸った。4年間で3度の優勝と、サンフレが黄金時代を迎えた。

 歓喜のときを告げるホイッスルが、澄んだ冬空に響き渡った。佐藤は森保監督らと固く抱き合い、喜びを体いっぱいで表現。全力で走り抜け、愛する広島で奪還した王座。喜びは最高潮に達した。

 「互いに勝ちたいという思いがぶつかり合った試合。2試合のトータルで上回れた。ホームでサポーターと優勝の喜びを分かち合えてよかった」

 前半から防戦一方だった。前半27分には今野に先制点を奪われた。0-1の後半5分に、ゴール前に飛び込むも無得点に終わり、後半12分に浅野と交代。だが、その浅野が同31分に頭で同点ゴールを奪った。「今年を象徴している。途中から出た選手が決めてくれた」。後輩の値千金弾に、拳を突き上げた。

 今季は日本サッカー史に名前を刻んだ。J1タイ記録となる7年連続2桁得点で、最終戦ではJ1通算最多に並ぶ157得点をマーク。「ゴール前のいい所にいたと言われるけど、それは違う」。170センチと小柄な体格でもプロの世界を生き抜いてきたのは常に2、3手先を読んでポジショニングしてきたからこそ。「ゴールは偶然じゃなく必然。僕は1試合で合計3分くらいしかボールに触れない。でもDFより一瞬、先に触れられれば勝ち」。強い信念がある。

 05年に広島に移籍。07年にはJ2降格の悔しさを味わった。それでも広島を愛し全身全霊を傾けてきた。毎年、主力選手が抜ける中で「意地を見せたいと思っている。若い選手が優勝の喜びを知れば、これからの財産になる」。浅野にも培った技術や経験を惜しみなく伝えてきた。エースが“背中”で引っ張り、次代の広島を背負って立つストライカーのゴールを生んだ。

 「タフな戦いだった。なかなかない経験ができた」と表情を崩す。掲げたシャーレーに反射する光が、いつにもましてまぶしい。佐藤が728日ぶりの美酒に酔いしれた。

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