鹿島5連勝で逆王手 首位で最終節へ

 「J1、神戸1-2鹿島」(18日、ノエビアスタジアム神戸)

 鹿島が神戸に2-1で逆転勝ちして連勝を5に伸ばし、福岡と2-2で引き分けた川崎に代わって首位に立った。勝ち点は鹿島が36、川崎が35。25日の最終節で鹿島は福岡、川崎は大宮とそれぞれホームで対戦する。1試合消化の少ない浦和は広島に2-4で敗れ、ステージ優勝の可能性が消えた。G大阪はFW宇佐美貴史(24)が3試合連続ゴールを奪ったものの、鳥栖に1-2で逆転負けした。

 通算17冠の歴史が持つ底力か。鹿島が逆転勝利で5連勝。最終節を残して首位に立ち、97年以来19年ぶりとなる第1ステージ優勝に逆王手をかけた。

 立ち上がりから神戸に押し込まれ、前半24分に右CKからDF植田がマークを外され、想定外の先制点を食らった。FW金崎がDF昌子やDF西と激しい口論を交わすなど、前半は攻守にチグハグさが目立った。それでも、互いに高い要求をし合えるのが鹿島の強みだ。

 重たい空気を振り払ったのはFW土居だった。1点を追う前半45分、MF小笠原の縦パスを受けると金崎とのワンツーで抜け出し、右足で同点弾。「自分で言うのも何ですが、いい時間帯に決められた。悪い流れを断ち切る点だった」と胸を張った。

 息を吹き返し、後半5分、MFカイオのクロスをMF遠藤が滑り込みながら左足を合わせた。今季初ゴールが貴重な決勝点となり「長かったけど、チームの勝利に貢献するゴールとなって良かった」と静かに胸をなで下ろした。

 最終節はホームに福岡を迎える。勝てば無条件で通算6度目のステージ優勝が決まる。昌子は「川崎が、どこかでつまずくと信じてやってきた。浮かれることなく、地に足を着けてやりたい」。自身は累積警告で出場停止となるが「チームを信じるだけ」と思いを託した。

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