五輪代表・室屋、J3で酷暑の予行演習

 「J3、FC東京U-23 1-1 福島」(3日、駒沢陸上競技場)

 リオデジャネイロ五輪日本代表に選出されているFC東京U-23のDF室屋成(22)は、6月29日のU-23南アフリカ戦に続き、この日は気温36度を超える炎天下で先発フル出場。五輪本番の試合会場となる酷暑の地・マナウスでの戦いに向けた予行演習となった。

 試合開始前からグングンと気温が上がり、額には大粒の汗が滴って何度拭っても、すぐに噴き出てくる。この日は試合中、熱中症対策として前半と後半にそれぞれ約3分間の給水タイムが設けられた。「そういう中で違いを出したかった」という室屋は、過酷な環境下でも90分間上下動を繰り返した。試合は、ロスタイムにユ・インスがPKを決めて同点に追いついた。

 室屋は、福島の足が徐々に止まり掛けた後半43分に右サイドをオーバーラップ。フリーでボールを受けると、ファーサイドにクロスを送って決定機を演出した。惜しくもゴールはならなかったが、アグレッシブな動きでサイドを活性化した。だが、試合後の室屋の口はやや重たかった。

 「もっとできたと思う。中心となって攻撃にアクセントをつけたかった。納得はいかない」

 そう反省の言葉を並べたが、酷暑の中でハードワークし続けることができることをこの日しっかりと証明した。過酷な戦いが待ち受ける手倉森ジャパンにとっても、室屋はやはり貴重な存在だ。

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