シャペコエンセに所属選手を 複数のクラブが無償の期限付き移籍に名乗り

 ブラジル南部を拠点とするサッカーチーム、シャペコエンセの選手らが搭乗していたチャーター機がコロンビア中部メデジン近郊で墜落した事故で、ブラジルの複数の強豪チームが所属選手を期限付きで移籍させる意向を示すなど支援に乗り出した。有力紙グロボ(電子版)が11月29日伝えた。また、現地からの報道によると、南米カップ決勝戦で対戦することになっていたメデジンの「ナシオナル・メデジン」は11月29日、南米連盟に対し、同カップのタイトルをシャペコエンセに与えるよう要請した。

 支援を表明したのは、ブラジルの名門コリンチャンスやフルミネンセ、サントスなど10チーム以上。連名の声明によると、各チームは17年シーズンの間、所属選手を無償で期限付き移籍させる方針という。

 さらにブラジル連盟に対し、今後3年間はシャペコエンセの成績が悪くても2部に降格させないよう要請。「最大限のお悔やみを申し上げるとともに、チームやファン、特に家族やスタッフと痛みを分かち合いたい」とした。

 事故について、コロンビア政府当局は死亡したのは71人で、6人が救助され病院などで手当てを受けていることを明らかにした。航空当局は飛行状況などの記録装置が入っているブラックボックスを発見。原因究明を本格化させる。

 AP通信などによると、航空当局は当初、乗客乗員81人のうち76人が死亡したとしていたが、生存者が1人増え、4人が搭乗していなかったことが分かったという。神戸のカイオジュニオール元監督(51)、元千葉、C大阪のFWケンペス(34)、元川崎のMFアルトゥールマイア(24)、元柏のMFクレーベル(35)、元京都のDFチエゴ(30)のJリーグ関係者はこの5人には含まれず、生存者名簿にもない。

 事故機はBAe146でボリビアの会社が所有。同社幹部はスペイン通信に対し、全ての検査に合格しており、操縦士らはスイスで認証を受けていると強調した。

 救助されたのは選手3人、乗員2人、ジャーナリスト1人。選手の1人はゴールキーパーで、手術で右脚を切断した。

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