大久保右膝弾!移籍先FC東京を粉砕 川崎悲願まであと2勝

 先制ゴールを決める川崎の大久保(中央)
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 「サッカー・天皇杯・準々決勝、川崎F2-1FC東京」(24日、味の素スタジアム)

 準々決勝4試合が行われ、J1覇者の鹿島のほか川崎、横浜M、大宮が勝ち進んだ。川崎はFW大久保嘉人(34)の得点などでFC東京に2-1で勝ち9大会ぶりの4強入りを決めた。29日の準決勝は横浜M-鹿島、大宮-川崎のカードとなった。

 ポジショニングセンスが光った。前半20分、右からのクロスにFW大久保は大外から飛び込んだ。一瞬で相手DF室屋の前に飛び出すと「最初はヘディングでいこうかと思ったが(ボールが)落ちたので」と右膝でボールを押し込んだ。2-1の勝利で、チームとしては07年度以来9年ぶりとなる天皇杯4強入りに貢献した。

 あいさつ代わりの一撃だった。来季のFC東京入りが決定済み。「絶対に頂点にいきたい」と川崎での初タイトルへ意欲を燃やす。来季の移籍先との対戦にも「(意識は)してないね」とキッパリ。さらには「点を取りたいと思っていた。オレが決めないと“八百長”とか思われるかもしれんし」と冗談を飛ばし、笑いを誘った。

 抜群のポジショニングセンスが生かされるのは、ピッチ内だけではない。この日はクリスマスイブ。大久保が「宝物」と語る、3人の息子のもとにはサンタクロースが訪れる予定だ。大久保家のサンタはプレゼントの置き方が絶妙なようで「朝起きて、わからないところにあって『今年は来なかったんじゃないか』っていうと息子たちは泣く。そんな泣き顔を見るのも面白い」とニヤリとする。

 「もうこの大会しかタイトルは取れない。チーム一丸になって戦いたい」。悲願の初タイトルまであと2勝。大久保はゴールを狙い続ける。

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